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マーラー「巨人」とコーヒー

3月21日大阪、22日サントリーホールにて
オーケストラ・ジャパンのファースト リサイタルを終えました。

指揮:ライナー・ホーネック Rainer Honeck
リムスキー=コルサコフ:ムラダより「貴族達の行進」
モーツァルト:交響曲第25番
マーラー:交響曲第1番「巨人」

ライナー・ホーネック氏のリハーサルは
それは繊細で、細やかな、感動的な時間でした。
私自身神経擦り切れる状態までの極限の音も狙い臨んでいたのですが、
この方と同じ時間、同じ舞台に立てていることを
心から幸せに思いました。

マーラー「巨人」はTimpani奏者にとっては名場面の数々。
やーだーなーと思う緊張の個所、数々。

「巨人」をやるお話しを頂いてから
丁度20年前、53歳という若さで亡くなられた
大好きな恩師 岩澤康裕先生(当時東京交響楽団首席Timpani奏者)の話を
思い出さずにいられなかった。
マーラー「巨人」とコーヒー_d0260803_13285966.jpg

第3楽章の冒頭、そうあの有名なソロ。
岩澤先生に習っていたまだ子供だった頃から先生はこの3楽章の冒頭のことを
よくお話しされていた。
「恐い、あれが一番恐い、「巨人」やる前は2、3週間コーヒー飲まないようにしてる。
細かく手が震えるんだよね」

先生でも手が震えることあるんだ..
その箇所はどんなに恐いんだろう

と子供ながらに何度も聞いているその話をとても印象深く記憶していた。

パーカッションでは何度も演奏している作品だけど、
一体自分がどんな心境でその冒頭を叩くんだろうと、
もちろん準備は丁寧にしてきたけれど、その瞬間になるまで正直未知の世界だった。

なるほど、それは「究極」ということだった

でも不思議と恐いというより無心で、とにかく「音色」と
コントラバスが入りやすいようにが一番だった。
こちらが揺らいだら、次のソリストに緊張が移る。
気持ちよく入ってきてもらいたかった。

震えるような思いをするのは第一楽章の方が多かった。

亡き恩師、岩澤先生の巨人は何度も聴いてきた。
華のある深い音色のティンパニだった。
私のこの姿を、見てもらいたかったのにと思うと、いつでも涙がこぼれる。

今回のために「巨人」を
バーゼル交響楽団首席Timpani奏者の宮崎泰二郎先生にご帰国の際
昨年と今年で2度のレッスンを受けていた。
そのお陰で細かところまでテクニックや音色、キャラクターを学び整理して準備をし本番に臨めた。
そして、ベルリンで学んだライナー・ゼーガースのテクニックも全ての箇所で繋がった。
このマーラーでは細かい筆使いが必要となり、多種の筆とタッチで描きたい。

本番前、いつも私は葛根湯を飲んで、コーヒーを一口飲むのですが、、

今回はなんとなく
岩澤先生の言葉が耳元で聞こえて、終わるまで2週間ぐらい
コーヒーを口にすることはありませんでした。

きっと、先生は心配して心配して
コーヒーも飲まずに会場にいらしてくださっていたと思います。
背後に気配を感じてました(笑)

ハァ〜、しかし緊張の連続で顔面痙攣5週間目
でもそれなりのことはやってきたかと思う。

3人の世界3大巨頭の師匠に恵まれて
カッコよく決めてきたゼーーーー177.png
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ライナー・ホーネック氏と
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大好きな岩澤先生と20年前の写真(恥ずかしい!) 私の結婚式です💕
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Timpani・Percussionの素晴らしい楽しい仲間!
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by sawako-ys | 2018-03-24 13:27 | 本番の舞台上

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