安江佐和子(パーカッショ二スト)のBlog. 音楽の生活と好きなこと.コンサートのお知らせ


by sawako-ys
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葛藤

昨日までマーラーSym.6 カンブルラン指揮。
このような大曲を3回本番できることは幸せで貴重なことでした。

今回私が担当したパートは
シロフォン、グロッケンを主に、カウベル、合わせシンバル、トライアングル、スネアドラム。
前述しましたように、マーラーの交響曲でシロフォンを使用しているのはこの6番だけ。

準備をしている段階から、スコアを読んでもCD聴いても、練習していても
謎・・であり、どこかすっきりしない疑問あり。
自分のこれまでの仕事の経験の中で、シロフォンを弾くことは非常に多く、
又、最も表現できる楽器。

しかし、どうアプローチするべきなのか。
ショスタコーヴィチやバルトークのお得意なシロフォン的に弾いてしまっては違う。
楽譜上、テクニック的には何ら問題ない、難しくもない音形。
しかし扱いがやっかいで、なかなかしっくりいかない。

リハーサルの始めのころは録音をとりながら、毎日聴き返してチェックを怠らなかった。
しかし何かが違う。

3日目の練習
シロフォンの高さを1センチほど上げてみる。
通常より僅かに高めに設定。
そこから自分の流れが変わり始めた。
ということは、靴のヒールも5ミリ違うと変わってしまうので、このまま本番へ向かおうと。

マレットのコントロール、アプローチも0.03ほど早く、短くしてみる。


そんな当たり前のこと、今までいつだって普通にやってきたことが
今回は時間がかかった。
それはマーラーのシロフォンが、楽器としての「シロフォン」ではない表現であったことにもよると感じる。

そして敢えて録音を録らず、気にしすぎず、だが神経は使いながら
自分の感覚、感性を信じることにする。
毎回録音を聴くことが助けにもなるが、感覚を鈍らせることもある。
情報に頼り、客観性を鈍らせる。

録音をとって、情報があることに満足することは危険。
上手く使わないといけない。


濃厚で明快な緊張感途切れぬ4日間の練習を終え、本番。
毎回自分自身に、その0.03ミリに反省し、悩む。
終演後、仲間と飲む気分もなく一人で帰る超絶な暗さ014.gif

自分の音を、感覚を、感性を信じて
3日目は深く言い聞かせた。

打楽器奏者の仕事はミリ単位の仕事。
常に葛藤。

昨夜はそれがよかったかどうかはわからないが、
震える手で握手を求めてきて下さったお客様。

ほんの少し、マーラーのシロフォンの音に近づけたかなぁ。


最終日の昨夜は美味しい打ち上げでしたよ












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by sawako-ys | 2013-03-20 21:27 | 本番の舞台上